広告意思決定論:エビデンスに基づく広告戦略
そもそも「広告が効く」とはどういうことか?
本コースでは、マーケティングの中でも「大きな予算が動くにも関わらずエビデンスが浸透していないテーマ」に焦点を当てます。すなわち“広告”です。多くの経営者やマーケターは「広告がどのようにブランドを育て、売上をもたらすのか」という機序(メカニズム)を正しく理解していません。その結果、多くのメディアプランニングやブランドコミュニケーションが”ごっこ”になっています。
例えば、よく「広告が効く/効かない」という言い方をしますが、そもそも「広告が効く」とは具体的にどういうことなのでしょうか。なぜ広告を打ってもすぐ売上に結びつかないのでしょうか。「広告は投資だ」と言う人もいますが、ではどういうメカニズムでリターンを生み出すのか、投資した金がいつ、どれだけ返ってくるのか説明できるでしょうか。広告があまり効かなかったという時、「広告に効果がなかった」のではなく、本当は「あなたが広告の効き方を知らないだけ、効果を見ていないだけ」という可能性が高いかもしれません。
エビデンスに基づく広告戦略
こうした問題意識の下、本コースでは広告コミュニケーションやメディアプランニング実務に直結するエビデンスを重点的に解説します。
広告の働きを正しく理解し、適切な広告戦略の立案や企画評価の能力を身につけることを目標として、広告の短期効果と長期効果の大きさ、リーチ/フリークエンシー/リーセンシーの優先順位、カテゴリー/媒体ごとの費用対効果および投資対効果、媒体選定と出稿スケジュールの最適化、ゴールに応じた予算配分の考え方、クロスメディアやIMCの組み立て方、リアルとデジタルの使い分け、クリエイティブやエグゼキューションの規則性まで、「事業成長に有用な広告のエビデンス」を網羅的に学びます。
また、広告の周辺領域であるWOM(口コミ)やインフルエンサーマーケティング、リテールメディア、マーケティングミックスモデリング(MMM)、カテゴリーエントリーポイント(CEP)やメンタルアベイラビリティといった最新トレンドについてもエビデンスベースで解説します。学期中に受講生1人につき1回、広告戦略や代理店のコンペ企画などを講師がレビュー、改善点や落とし穴についてアドバイスを行います。
<こんな方におすすめ>
- マーケティング部や広告宣伝部のメンバー
- 広告に関する意思決定を行うブランドマネジャー
- 広告予算を管理するマーケティング担当役員
- 広告代理店の企画精査やコンペの評価に携わる経営者
本講座は応用コースです。「エビデンスベーストマーケティングの基礎」修了者、もしくは同程度の知識を有する方が受講対象となります。
<こんな問いに答えます>
- なぜ広告を打ってもすぐ売上に結びつかないのか?
- 広告に長期効果はあるのか、あるならいつまで続くのか?
- いつリーチを重視し、いつフリークエンシーを重視すべき?
- 売上を維持するために最低限どれくらいの広告量が必要?
- 自社カテゴリーで効果の高い媒体、上位3つは何?
- どの媒体を組み合わせると、どんな効果が期待できるのか?
- 何か月ごとに広告やキャンペーンを打てばいいのか?
- メッセージやクリエイティブの耐用期間はどのくらい?
- 今月使った広告費はいつ、いくら返ってくるのか?
- 結局、1カ月に何回露出すればいいのか?
- 感情訴求と機能訴求はどのように使い分ければよい?
- 6秒、15秒、30秒、60秒、どのCMのコスパが高い?
- 結局、リアルとデジタルはどのように使い分ければいい?
- 売上を最大化するのはどの出稿スケジュール?
- 予算の何割をTVに使えばいいのか、どんな根拠があるのか?
- カテゴリーや成長段階ごとに最適な媒体配分をどう割り出す?
<コース概要>
監修:芹澤 連(EBMI上席フェロー/主幹研究員)
目標:広告の働きを正しく理解し、適切な広告戦略の立案や企画評価の能力を身につける
期間:6カ月(春学期/秋学期の年2回開催)、各社合同開催 ※
形式:対面座学(録画/アーカイブ無し)+1on1レビュー(受講生1人につき1回)
対象:事業会社の広告実務担当者、ブランドマネジャー、マーケティング担当役員
費用:1人100万円
※多人数の場合は個別開催も別料金にて承ります。お問い合わせください。
お問い合わせ:EBMI事務局 access@ebmi.jp(担当:篠原)