CEPマネジメント


「自社ブランドの育て方=虎の巻」は自社でつくるべき



みなさんの会社には「自社ブランドを育てるための理論やフレームワーク」がありますか?事業計画書やキャンペーン企画書のことではありません。「自社が属するカテゴリーはどのように買われるのか」「消費者行動にどのような規則性があるのか」「ブランドがどのように成長するのか」「どのようなオケージョン/セグメントに浸透率の伸びしろがあるのか」「どの利用文脈とどの商品属性を組み合わせるとロイアルティが高まるのか」「どのように販売数量のボリュームを増やし、既存顧客からのマージンを高めていくのか」―このような、カテゴリーや消費者行動に関するファクトをベースとした“虎の巻”がちゃんと整備されているでしょうか。



マーケティング業界では毎年のように新しいキーワードやフレームワークが登場します。ユニークな成功事例にも事欠きません。また、企業によってはジョブローテーションがあるため、同じ人がマーケティング部や広告宣伝部にずっと在籍できるとも限りません。その結果、「PDCA」や「学びの蓄積/共有」は形骸化した標語に成り下がり、実際は毎回ゼロベースでアイデアドリブンのキャンペーンをしている、借り物のフレームワークで他社の真似事をしているというケースも少なくありません。しかし本来は、各企業が「自社ブランドの育て方」を自前で作り、持っておくべきです。つまり、「自社ブランドを育てるための理論やフレームワーク=虎の巻」がちゃんと事業部内にあり、チームや組織内で共有され、定期的にアップデートされる体制が求められます。




カテゴリー理解から戦略を立て、CEPを軸にブランドを管理する



一方、エビデンスベーストマーケティングの中心地である南オーストラリア大学アレンバーグ・バス研究所によると、シェアの大きなブランドは、1つの強固なポジショニングで成長しているわけではなく、多くの「ブランドへの入口=カテゴリーエントリーポイント(CEP)」を持つことが分かっています。そうしたエビデンスに基づき、現在多くのマーケターが、ポテンシャルの高いCEPを見つけ、自社が想起される確率「メンタルアベイラビリティ」を高めようと試行錯誤しています。しかし、CEPをつくるというのはそんな簡単にできることではありません。カテゴリーや成長フェーズごとに着眼点も変わってきますし、ブランドが置かれた競争環境によって優先順位のつけ方やポテンシャル評価の視点も変わってきます。



本コースでは、これらの背景を踏まえて、カテゴリー理解・CEPマネジメント・施策開発の各技法を全3回にわたり体系的に解説します。初日はカテゴリーの「規則性と例外」「変数と定数」を深く理解し、効果的なマーケティングの介入ポイントを特定する方法を学びます。2日目はCEPの発見と整理の技法、消費者の記憶構造分析手法、そして最適なCEP特定のアプローチという3つの重要な方法論を習得します。最終日となる3日目では、特定したCEPからブランドメッセージやコンセプトを具体的に導き出す実践的手法を学びます。この段階的なプログラムを通じて、理論と実践を融合させた実務直結型のCEPマネジメント技術を体系的に習得いただける充実したコース内容となっております。






こんな方におすすめ



  • 事業会社のブランド担当チームやプロジェクトチーム
  • ブランドに関する意思決定を行うマーケターやブランドマネジャー
  • マーケティング部、広告宣伝部、開発チームのメンバー


    本講座は応用コースです。「エビデンスベーストマーケティングの基礎」修了者、もしくは同程度の知識を有する方が受講対象となります。




こんな問いに答えます



  • CEPとは、そもそもどのように定義するものなのか?
  • どのような観点からCEPのポテンシャルを評価すればよいのか?CEPはいくつあれば網羅したといえるのか?
  • 1つのCEPに集中すべきなのか、複数のCEPをカバーすべきなのか?
  • 小さなCEPしか空いていない時はどうするのか?
  • どうすれば行動ロイヤルティの高い/習慣形成しやすいCEPを見つけられるのか?
  • 新規獲得に向いたCEPとマージン改善に向いたCEPの判別方法は?
  • CEPを見つけた後、どのように施策開発に結びつけていくのか?
  • 未顧客の広告反応をどのように測定すればよいのか?
  • メンタルアベイラビリティとはどのように数値化し、分析するのか?
  • ブランドの健康診断やキャントレ(広告効果測定)にどう組み込むのか?
  • CEPやメンタルアベイラビリティがどう中長期のブランド育成につながるのか?





コース概要



監修:メンタルアベイラビリティ研究分科会
目標:カテゴリー理解から戦略を立て、CEPを軸にブランドを管理する技術を学ぶ
期間:1~2カ月(計3回)、各社合同開催
形式:座学(録画)中心
対象:EBMI会員限定 ※
費用:1人30万円(EBMI会員限定)


※実際にデータを取ってやってみたい、自社カテゴリーのCEPでやりたいという方は別途ご相談ください


お問い合わせ:EBMI事務局 access@ebmi.jp(担当:新井・篠原)





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EBMIについて

「根拠のあるマーケティング」をけん引、啓蒙することを目的に設立されたマーケティングエビデンス研究の専門機関。企業のCMOやマーケティング担当役員、アカデミアが集結し、さまざまな先行研究・再現研究を通して、日本市場ならではの成長法則を発見し、知見や実践スキルを実務家に還元する。